YouTubeのBAN(バン)とは?BANされる原因と対処法を解説
「突然、YouTubeチャンネルが停止された」といった事態に直面したとき、多くのクリエイターが戸惑いを感じることでしょう。
YouTubeの「BAN(バン)」とは、アカウントや特定のコンテンツが規約違反として停止される措置を指します。この制裁はプラットフォームの健全性を守るために行われますが、誤ってアカウントが停止される「誤BAN」も存在します。
本記事では、「BAN」の原因やその影響、復旧に向けた対応方法を分かりやすく解説します。
目次
YouTubeにおける「BAN」について
YouTubeの「BAN(バン)」とは、プラットフォームの規約やポリシーに違反したアカウントやコンテンツに対して行われる制裁措置のことです。
「BAN」は、アカウントの一時的な利用制限から、永久的な停止まで、さまざまな形態があります。
特にプラットフォーム全体の品質とユーザー体験を損なう可能性があるコンテンツに対してそのため、YouTubeは厳格な対応を行い、必要に応じてアカウントのBANを実施しています。
チャンネルや収益化の停止など、運営に直接的な影響を及ぼします。そのため、ガイドラインの理解と遵守が重要です。
YouTubeで「BAN」される理由
YouTubeでBANされる理由は、次のとおりです。
・コミュニティガイドラインの違反
・著作権侵害
・スパム行為や詐欺活動
・ポリシー違反の継続
それぞれを詳しく解説します。
コミュニティガイドラインの違反
YouTubeでは、すべての利用者が安全で健全な環境でコンテンツを楽しめるよう、厳格なコミュニティガイドラインを設定しています。このガイドラインは、プラットフォーム全体の信頼性を守るための重要な基盤であり、違反が確認された場合はBAN対象です。
主な違反行為としては、暴力的または攻撃的なコンテンツの投稿が挙げられます。これには、暴力を助長する動画や差別的発言、ネットいじめが含まれます。
また、成人向け動画や子供に悪影響を及ぼす不適切な内容も重大な違反です。
さらに、視聴者に危険な行動を促す挑戦動画や危険行為の助長も禁止されています。
著作権侵害
YouTubeは、クリエイターと視聴者の権利を守るため、著作権を非常に重視しています。他人の著作物を無断で使用した場合、それが意図的であれ無意識であれ、コンテンツの削除やアカウントの停止といった厳しい措置が取られることがあります。
著作権侵害に該当する行為とは、他人が制作した音楽や映像を含む動画の投稿などで、映画やドラマ、アニメなどの作品を許可なくアップロードすることも明確な違反です。
さらに、著作権で保護された素材を用いた商業目的のコンテンツ(例:広告動画や販売促進用の素材)も厳しく取り締まられています。
スパム行為や詐欺的活動
YouTubeでは、スパムや詐欺行為をプラットフォームの信頼性を損なう重大な違反と位置づけています。
たとえば、スパムコメントはその典型例であり、短時間で大量の無関係なコメントを投稿する行為は、他の利用者の体験を妨げるものと見なされます。
また、詐欺的なリンクを使って視聴者を外部の不正なサイトに誘導し、金銭的な被害や個人情報の流出を引き起こす行為も深刻な問題です。
さらに、誤解を招くタイトルやサムネイルを使用し、実際の内容と異なる誇張表現でクリック数を稼ぐ行為は、視聴者との信頼を損ない、プラットフォーム全体の質を低下させます。このような行為が発覚すると、該当するコンテンツの削除やアカウント停止といった制裁が科されます。
ポリシー違反の継続
YouTubeでは、規約やポリシーの違反が繰り返される場合、段階的な制裁を科す「3ストライク制」を導入しています。この仕組みは、違反行為の深刻さに応じて制裁をエスカレートさせるもので、プラットフォームの秩序を守るための重要な措置です。
最初の違反では警告が発せられますが、これに対処せず再度違反を犯すと、動画投稿やライブ配信などの機能が一定期間制限されます。そして3回目の違反が確認された時点で、アカウントは例外なく永久停止となります。
YouTubeで「BAN」されるとどうなる?
YouTubeで「BAN」されると、違反の程度や状況に応じてアカウントやコンテンツに対するさまざまな制裁が行われます。主な制裁内容は、次のとおりです。
・一時的なBAN
・完全なアカウント停止
・収益化停止
・特定のコンテンツ削除
それぞれを詳しく解説します。
一時的なBAN
一時的なBANでは、特定の機能が一定期間利用できなくなります。特定の機能とは、動画投稿、ライブ配信、コメント投稿などです。
一時的なBANは、違反が比較的軽微である場合や初回の違反で適用されることが多く、YouTubeからの警告と改善の機会を意味します。
この期間中、違反内容を修正したり、YouTubeのガイドラインを見直したりすることで、アカウントの信頼性を回復できます。
完全なアカウント停止
完全なアカウント停止は、YouTubeの規約やガイドラインに対する重大な違反、または違反行為の繰り返しが確認された場合に適用される、最も厳しい制裁措置です。
この措置が適用されると、アカウントは永久に停止され、運営していたチャンネルや投稿していたすべての動画が削除されます。視聴者からもチャンネルや動画へのアクセスは完全に遮断され、アカウントを使った活動は一切行えなくなります。
この制裁は、YouTubeが採用している「3ストライク制」に基づくもので、同じ違反が繰り返されると段階的に制裁が重くなり、最終的にはアカウントの完全停止に至るので注意しましょう。
収益化停止
収益化停止は、YouTubeパートナープログラム(YPP)から除外される制裁措置です。
広告収益、チャンネルメンバーシップ、スーパーチャット、商品棚など、すべての収益源が一時的または永久に遮断されます。
一時的な停止であれば、ガイドラインに沿った改善策を実施することで再申請が可能ですが、改善が見られない場合や再度違反が発生した場合、永久的に収益化が無効になることもあります。
特定コンテンツの削除
特定コンテンツの削除とは、YouTubeが規約違反と判断した動画やライブ配信に対して行う制裁措置です。
チャンネル全体がBANされるわけではなく、違反しているコンテンツのみが削除されます。削除されたコンテンツは視聴者からアクセスできなくなります。
一度の削除では警告にとどまる場合もありますが、削除が繰り返されると、チャンネルの収益化停止、機能制限、さらにはアカウント停止といった厳しい制裁に繋がる可能性があります。
YouTubeがBANされる仕組み
YouTubeがBANされる仕組みを解説します。
AIによる違反コンテンツの検出
YouTubeは膨大な量のコンテンツを監視するため、高度なAIアルゴリズムを活用しています。
AIが違反行為と検出する行為は次のとおりです。
・暴力的、差別的、不適切なコンテンツ
・他人の著作物を無断使用しているコンテツ
・大量のコメント投稿や詐欺的リンクの使用
AIは、音声認識や画像認識技術を用いて動画やコメントを分析し、違反の可能性がある場合は自動でフラグを立てる設計になっています。
人間のモデレーターによる確認
YouTubeでは、AIがフラグを立てたコンテンツが必ずしも規約違反とみなされるわけではありません。最終判断は人間のモデレーターによる確認プロセスを経て行われます。
このプロセスでは、フラグ付けされたコンテンツが本当にガイドライン違反かどうかが慎重に精査され、必要に応じて制裁措置が適用されます。
YouTubeで「BAN」されたときの対処法
YouTubeでBANされたときの対処法は、次のとおりです。
・通知を確認
・異議申し立てを行う
・修正と改善を行う
それぞれを詳しく解説します。
通知を確認する
YouTubeで「BAN」を受けたときに届く通知には、違反の理由や対象となったコンテンツ、適用された制裁措置が詳細に記載されています。そのため、通知を確認することで、何が問題だったのかを正確に把握し、次の対応を適切に進めることができます。
この通知はYouTube Studio内の通知エリアやダッシュボードに表示されるほか、登録しているメールアドレスにも送信されます。メールの場合、迷惑メールフォルダに振り分けられている可能性もあるため、見逃さないように注意が必要です。
異議申し立てを行う
YouTubeでの「BAN」が誤認や不当な判断によるものである場合、異議申し立てを行うことが可能です。
通知内に記載された「異議申し立て」リンクを使用して、再審査を依頼します。異議申し立ては、制裁を解除するための唯一の手段であり、YouTubeに自分の立場を説明する重要な機会です。
異議申し立てを行う際は、冷静で明確な言葉を使い、感情的にならず事実に基づいて説明することが求められます。また、ガイドラインや規約を遵守している点を具体的に示し、問題となったコンテンツがどのように規約に適合しているかを説明しましょう。必要に応じて証拠や文脈を提示することで、YouTube側が状況を正確に理解しやすくなります。
異議申し立て提出後は審査結果を待ちます。正当性が認められれば制裁が解除されますが、不認可の場合は次の対応策を検討することが必要です。
修正と改善を行う
YouTubeの違反が明確である場合は、速やかに修正と改善に取り組む必要があります。
まず、削除されたコンテンツの内容を精査し、規約違反に至った具体的なポイントを把握します。その上で、該当するコンテンツを修正するか、再発の可能性がある場合には完全に削除します。
また、削除された動画と類似の問題が他のコンテンツにもないかを確認し、必要に応じてすべての動画を見直すことが重要です。
修正と改善を徹底することで、YouTubeからの信頼を回復し、持続可能なチャンネル運営を実現することができます。
実際にYouTubeで「BAN」されたチャンネルの例
実際にYouTubeでBANされたチャンネル例を紹介します。
ラファエル
人気YouTuberのラファエル氏は、コミュニティガイドライン違反によりBANされました。
彼のチャンネルでは、アダルトチックな内容や過激な動画が多数投稿されており、これらがガイドラインに抵触したと考えられます。
また、禁止されている広告収入の暴露や、アフィリエイトに関する動画の投稿が原因ともいわれています。
ジュキヤ
ジュキヤ氏のYouTubeチャンネルは、2024年5月11日にBANされました。
理由として、未成年者への不適切な質問や女性に対するセクシャルハラスメント的な行為、また被写体の同意を得ない映像公開が問題視されていると報じられています。
特に、街頭インタビューで小学生に対して性的な質問を行ったことや、プライバシー侵害に当たる動画公開がYouTubeのコミュニティガイドラインに違反した可能性が指摘されています。
コレコレ
コレコレ氏は、YouTubeでの生配信中にチャンネルが一時的に停止される事態を経験しています。
この停止は、虚偽の著作権侵害通報が原因であり、YouTubeのチャンネルに違反警告(ストライク)が3つ付与されると自動的にアカウントが停止される仕組みから停止されました。
しかし、異議申し立てを行った結果、チャンネルは復旧しています。この事例は、YouTubeの自動システムが虚偽の通報によって誤作動する可能性があることを示しています。
YouTube「BAN」に関するQ&A
誤BANはありますか?
誤ってアカウントが停止される「誤BAN」は発生することがあります。
特に、2024年10月には多くのユーザーが「何もしていないのにアカウントが停止された」と報告しており、YouTube側も「一部のチャンネルを誤ってスパムと認識して削除する問題」を認識し、調査と復旧に取り組んでいます。
BAN祭りって何ですか?
「BAN祭り」とは、大規模なアカウント停止が一斉に行われる現象を指す俗語です。
この言葉は、YouTubeが特定のガイドライン違反に対して大規模な対策を講じた際や、大量通報により一斉に多くのチャンネルが停止された際に使用されます。
具体例として、2018年5月に発生した「ネトウヨ春のBAN祭り」が挙げられます。この出来事では、差別的な内容を含む動画が大量に通報され、YouTubeのコミュニティガイドラインに違反していると判断された多くのチャンネルが停止されました。
「BAN祭り」は、違反コンテンツの排除が進む一方で、誤認による停止も含まれる可能性があり、議論を呼んでいます。
YouTubeで「BAN」されると収益はどうなりますか?
YouTubeアカウントが停止されると、YouTubeパートナープログラムから除外され、広告収入やチャンネルメンバーシップ、スーパーチャットなどの収益源がすべて停止されます。
これにより、これまでに発生した収益の受け取りが制限される可能性があります。
ただし、アカウント停止前に発生した収益については、通常のプロセスで支払われる場合もあるため、詳細はYouTubeのサポートに直接問い合わせるのがおすすめです。
BANされても新しいアカウントを作れば問題ありませんか?
YouTubeのコミュニティガイドラインや利用規約に違反してアカウントが停止(BAN)された場合、新たにアカウントを作成することはポリシー違反です。
特に、同じGoogleアカウントや電話番号を使用して新しいYouTubeアカウントを作成することは禁止されています。
仮に新たなアカウントを作成しても、再度BANされるリスクが高く、最悪の場合、YouTubeの利用自体が制限される可能性があります。
アカウント停止後は新しいアカウントを作るのではなく異議申し立てを行い、正当な理由がある場合は復旧を試みましょう。
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